メキシコサンショウウオ(別名:メキシコサラマンダー・アホロートル・ウーパールーパー)を飼う |
皆さんから寄せられるご質問をまとめてみました
<飼育のポイント>
きれいな水です。ウーパールーパーは清水に住むサンショウウオです。
<飼育設備>
最小限ですとプラケースで飼えます。この場合は水を毎日のように換えなくてはいけません。ウーパールーパーは大食らい、そしてその排泄で水を汚します。どんな生物もその中で暮らしていては病気になります。
本当に必要なのは濾過装置とある程度の水量です。水量が少ないと汚れるのも早いですし気温にも左右されやすくなり、夏場など厳しい水温にすぐに上がることとなります。
<底砂>
敷石は特に必要ありません。もし敷いた場合エサと共に飲み込みますがフンと共に出てきます。すぐ出てくることもあれば何ヶ月もかかることがあります。自然界にも小石や砂は存在しますので当然の成り行きです。
<エサ>
ウーパールーパーは肉食です。草食ではありません。小さい時は微生物(飼育下ではブラインシュリンプ)、やがて小魚・エビ・水生昆虫と口の大きさに合わせて補食するエサも大きくなります。
養殖されているウーパールーパーも生き餌で育てあげられています。小さいウーパールーパーほど生き餌がよく、その生き餌のまま育ててもよいですし、人工飼料に切り替えても良いです。どこで人工飼料に切り替えるかですが個体差があり、すんなり受け入れるものと最初はあまり好まないものがいますが、最終的にはどの個体も食べるようになります。
生き餌ですとイトミミズ・アカヒレ・エビ・メダカ・小赤など、人工エサですとランチュウのエサ・キョウリンのキャットなどがお勧めで、小さいときほど栄養価の高いものを与えて体を作ります。ディスカスハンバーグやレバーもとても良いエサです。アカムシは栄養価が低いので大きなウーパールーパーは良いですが小さいウーパールーパーにはお勧めできません。
生き餌は基本食です。観賞魚も同じですが食欲が落ちたときこれに戻すと考えて下さい。
<同居>
先ほども述べましたが、ウーパールーパーは口に入る物は皆口にいれます。食べられないものははき出しますが、魚や海老などは皆食べてしまいます。食べられても良いというものだけを同居させて下さい。その際注意するのは、コリドラス・オトシンなどは皮が硬くはき出そうにもヒレの先の棘条(きょくじょう)が刺さってはき出せなくなります。また、エサ以外に魚を泳がせていると中にはエラをつつくものもいます。
プレコなどは体を舐めてしまいますので入れてはいけません。フグも囓りますので入れられません。
基本的にはウーパールーパーだけでゆったりと飼育して下さい。
<エラ>
水中の容存酸素量が多い場合はエラ呼吸に頼り、そのエラはふさふさとしてほとんど水面に呼吸するため上がることはありません。
逆に少ない場合は肺呼吸に頼り、エラは収縮して目立たなくなります。
年齢によっても小さくなります。
<浮いた>
水面に呼吸に上がると体重の少ない小さなウーパールーパーは吸い込んだ空気のため沈まないで浮いてしまうことがあります。
放っておいてもやがては沈みます。ある程度浮くことは自然なことで浮きやすい個体と浮かない個体があります。
・対策
エラで呼吸できるようにエアレーションしてあげましょう。
<浮いた・エサを食べない>
水の中の酸素が少なかったり また汚れていたりすると、エラ呼吸だけでは苦しくて水面に出ての肺呼吸が多くなります。大きなウパはよほど弱らないと浮くことはありませんが、小さなウパは浮いたままになってしまいます。 それが長く続くと餌が食べられなくなってしまうことがあります。
大きなウーパールーパーはエサを切らしても長いこと生きられますが、小さなウパは数日で弱っていきます。弱ってしまうとさらにエサを食べることができなくなります。
・対策
急いで水槽の水換えをし、砂利も洗って濾過も点検します。
体が回らない程度にエアレーションしてあげましょう。
間に合えば きれいな水で元気になって体も沈み、エサも食べるようになります。
<夏場対策>
凍らなければ大丈夫のウーパールーパーも夏場の暑さには弱く、水温が28℃位になるとほとんど食べなくなります。
・対策
フタを取って エアレーションを多くしましょう。
普通そのままでも夏は越せますが、環境によりあまりに水温が高くウーパールーパーの状態が悪くなるようであれば 水槽上部にファンを取り付けたり氷を入れて水温を下げた方が良いです。
<冬場対策と繁殖>
10℃を下回ってくる頃から活動が鈍りエサ食いが減ってきます。成長期のウーパールーパーには最低15℃くらいの保温をしてやるとエサ食いも良く見る見る成長します。成体が雌雄揃っている場合は保温をせずあまり低温でなく加温していない部屋(たとえば、居間でなく玄関など)で冬場を過ごすと冬中頃から春にかけて発情が始まり産卵に至ります。
繁殖については別記してありますが、数が多い上共食いがありますので熟慮のうえで臨んで下さい。
<怪我>
多少の怪我はきれいに治ります。切断した場合は再生します。ただしわからないほど元通りに再生することは少なく 曲がってしまったりくっついて再生してきたりと色々ですが、シッポにはシッポが、手には手がちゃんと生えてきますのでその神秘は素晴らしいものです。さすが研究対象ですね。
再生中は若干ですが他の個体より躰の成長が遅れますが、やがては追いつきますので心配はいりません。
<共食い>
極端に大きさの違うウーパールーパーを一緒にすると小さい方は食べられてしまいます。これは共食いというよりも動くものに反射的に食い付くというウーパールーパーの性質にあります。
また、小さいうちはまだ手足も細く空腹にすると互いの手足を食べてしまいますので気を付けましょう。
<病気>
水さえきれいであればエサ食いも良く何一つ心配なく大きく育ちます。 病気?と思われるものはほとんどが水質の悪化から来るダメージです。
・対策
まず水をきれいにしてそれを維持してやること。軽い場合は治りますが重い場合は塩を入れます。体力を付けるため食べさせることです。
<水の管理>
ウーパールーパーの住む所は常に綺麗な水が供給されていますが、それに比べて水槽の水は少しの水量で 濾過していたとしても変えてあげないとどんどんウーパールーパーにとって悪いものが溜まっていきます。水は見た目でなく定期的に換えてあげましょう。
大事なのは、底砂とフィルターの汚れも定期的に清掃することで、これを忘れると水換えをしているのに病気になったということになります。
水槽内のバランスを崩さないためにも水換えとはずらしてフィルターの掃除をしましょう。
<なにか困った事・相談したいこと>
基本的には買われたところにするのが一番よろしいです。
こちらで送りましたウーパールーパーにつきましては、どのような個体を送ったかわかりますが、例えばホームセンターで買ってきたけれどエサを食べないなどのご質問は、はたしてそれまでの管理がどうだったかどんなエサをどの位あげていたのかなどわからず、買う以前の問題か買ってからの問題かどのようにしたらよいか指示しかねます。
まずそちらで聞いてみて解決しないようであれば、
水槽の大きさ・飼育数・濾過形態・水温・保温の有無・水換えの周期・底砂の有無・どちらでいつ買われたか・その時はどうだったか・それからどの位経ってどのくらい育ったか・いつからそうなったのか・心当たり・それから聞きたい内容を送って下さい。そのようでないと質問と回答が何往復にもなり、調子を落としているときは数日で命取りになります。
あと、顔が見えないメールですのでどちらのだれ様かお名前は下さい。再度ご質問があったときに思い出すことができます。
その後の結果は心配していますので、教えて下さいね。
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